vol.1 独立を決めた2人

環境の異なる二人の化学反応を楽しむTalkingRoom。

第一回目は、同時期に独立されたお二人『カフェmugオーナー・千葉さん』と『ヘアメイクアップアーティスト・多田さん』にそれぞれのお仕事について対談していただきました。

 

≪昨年の同じ時期に独立されたお二人。独立のキッカケは?≫

千葉:最初は独立はまったく考えてなかったんですよ。ずっと音楽関連のイベントなんかを中心に仕事をしてたんですが、しっかりとしたベースが完成されていくと同時に、しがらみなんかも出てきてしまって。それで、やってきた事や築いてきたものを少しリセットしてみたくなったんです。違う形で何かをしたくて、三十を超えたタイミングで飲食店で働き始めました。その時一緒に働いてたスタッフに、今のお店の場所を紹介してもらったんですが、これがいい場所で。いい拠点というか、スタートラインになりそうだな、と。


今のお店はカフェでありながら音楽イベントなんかにも力を注いでるんですが、どういう経歴でこういうお店を作ったんですか?という事はよく聞かれます。やっぱり音楽やイベントが好きなので、そういう事と絡めて何かをしていきたいなぁというのはありました。昔、カフェにライブを見に行ったことがあったんですが、それが本当に良くって。カフェの空間と、その場で演奏される音楽が自分に入ってくるような感じだったんですよ。その時の体験が今に繋がってますね。

多田:私は元々エステの専門学校に行ってたんです。そこで授業の一環で、メイクやネイル、着付けも学びました。その時は着付けが楽しかったので、最初はそれで食べていこうかと思ったんですけど、やっぱり難しくて。だから最初、卒業後すぐはエステティシャンをやってたんですが、元々バイトしていた焼き鳥屋で、東京のお店を任される事になったんですね。そこで何年か店長として働いてたんですが、その時にちょっと体を壊しちゃって。


それで岡山の実家に戻ったら、友達から写真スタジオの仕事を紹介してもらいました。元々やりたかった仕事に近いのもあって、その道もありかな、と思って働き始めたんですが、これがやればやる程楽しくなって。そうなるとこだわりも出てくるようになってきたんです。けれど雇われている立場だと、こだわりややりたい事の実現が難しい場合も多くて。だから独立しました。

 

≪独立を決断する時に迷いませんでしたか?≫

多田:迷いませんでした。私、これ!って決めたらそれに行っちゃうタイプなんです。いいかもって思ったら、全部直感で動いちゃうんですね。いろんな人の意見も聞くけど、皆がどんな意見を持つんだろう?って、好奇心で聞くくらい。

千葉:僕も同じです。今のお店の場所を紹介してもらって決める時に、猶予が一週間しかなくて。すごく短かったんですけど、初めてここを見た時に、もうここだな、と思いました。音楽できるスペースもあるし、飲食もできるし。

多田:直感ですよね、やっぱり。なんか、悩んだ事はやらない方がいいんだと思います。悩むって事は何か引っかかる事があるってことだから。もう、いけるって思ったらやるべき。

千葉:多田さんのお仕事だと、独立するまでの期間って決まってるんですか?

多田:決まってないですよ。写真スタジオで二年半くらい働いて、それから独立したんですけど、私の場合は自分の思うタイミングが全てでした。迷いはなかったけど、決断する力が必要でしたね。独立すると学ぶ場が少なくなるし。

千葉:そうですよね。やり始めると、もうある程度独学になってきてしまう。うちも、やりながらお客様が教えてくれて置くようになった物がたくさんあります。

多田:その方が喜ばれますよね。ニーズに応えていくわけだから。

千葉:そうですね。お客様と作っていくお店です、うちは。僕のポリシーなんですけど、接客が味を決めるってところあるかな、と。接客が悪かったら、料理がおいしくても二度はないかなって思ってます。

 

≪仕事で嬉しさを感じる時はどんな時ですか?≫

多田:舞台用のヘアセットやメイクを頼まれた時に、手掛けたその人が舞台で立っているのを見た時は感動して涙が出そうになりますね。ドレスと髪飾りを見て、その人に合うヘアを作るんですけど、もういわば私の作品みたいな感じです。ブライダルや成人式の写真撮りの時もそう。最初は緊張してたお客様が、帰る時には笑顔で帰っていくんですよ。この仕事しててよかったなぁ!って思う時ですね。

千葉:僕はお店にお客様が来て、長居してもらえる時が嬉しいです。ゆっくりと過ごされたお客様に、時間を忘れるほどすごく落ち着くって言ってもらえる時が、すっごく嬉しい。

 

≪今後のビジュアルをお聞かせください。≫

多田:私は自分が好きな事をやりたくて、フリーになってるんで。好きな事で食べていくために、一回県外に出て実績を残すべきなのかなって考えているところです。ベースは岡山でっていうのは決めてるんですね。東京や大阪ではなく、岡山でビッグになってこそだろ!って思ってるんで。そのためにも、もっといろいろな場に出て、仕事の幅を広げていきたいと思っています。

 

千葉:僕は、音楽やアートの楽しみ方っていろいろあるんだよって知って欲しい。その為の場所だったり、道標になれたらいいかなって思ってます。そういったシーンをゼロの状態から組み立てたくて、まだ土台が完成されていないここ、玉島を選んだところがあります。音楽とアートを玉島から、次に考えてるのは倉敷から!発信していきたいですね。

 

【mug 2017年4月発行号掲載】

千葉健太

倉敷市出身。玉島のカフェ『mug』オーナー。居心地のいい空間作りと、おいしいコーヒーの淹れ方に強いこだわりを持つ。同店にて、音楽やアートのイベントなども開催。

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多田朱里

倉敷市出身。岡山を中心としたフリーのメイクアップアーティスト。ヘアセットやメイクの他、着付けなどもおこなう。個性やこだわりを活かしたスタイルが得意。

instagram@killa_vie.okayama_hair08

 

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